値動きの理由を考える
まとめ
- よく株価の上昇はどこそこの資金が流れ込んだからという解説が聞かれるが、資金量と価格に直接の関係は見いだせない
- 薄商いでも価格は動く、特に暴落は取引が成立しないからこそ暴落する(気配値だけが下がっていく)
- 売買は売りも買いも同額成立している、もっと高くても買う、あるいは安くても売るという担い手が価格を動かす
- 結局、市場の値動きは神の手によるところなのかもしれない
ふたり言
全く関係ないというわけではないけど、ニューマネーの流入が株価を押し上げる的なことが無批判、無検証に語られるのはどうかと思っている。
新たな買い手が力づくで踏み上げたら確かに一時的に価格は上昇するが、適正価格でなければすぐ下がるよ。

価格変動の理由ってホント神の手って感じよね。正しく言い当てることは容易ではないわ。

それが予測の難しさにもつながっているよ。株価は理屈としては将来の利益の現在価値の側面があるから、特にグロース株は金利動向に敏感に反応する。
利下げ期待が高まれば、割引率が下がるから価格は上昇するよ。

でも、米国の長短金利があんなに上昇したのに、NVIDIAを始めとしたハイテク株がさらに急加速で上昇しちゃったからややこしいのよ。

まあ、AI革命という実需面の期待がさらに大きかったのと、現実の利益率が異常に高くてめちゃくちゃキャッシュリッチだから、金利が高い方ことがむしろ財務面で有利といった側面もあるよね。
テスラバブルの二の舞だと言っていた人たちも、期待だけじゃなくてリアルに儲かっている実体を見て考えを改めたよね。そのテスラも復活したし。

価格とか価値って何?という本源的な問いがあるのよね。そもそも暴落とか人間の恐怖心理がなければ合理的な価格変動とは思えないわ。

説明できようができまいが起きた事実には抗えないけど、焦って売りたいって人が溢れるとやっぱりパニックになっちゃう。でも、みんな素人じゃないんだよね。なんで売るかな?

そういう意味ではNISAによる個人投資家の米国INDEXの買いみたいなアクションは投資信託で駆け引きなく淡々と買われるから価格を押し上げるような気がするわ。

個人投資家に限らず、世の中その手の機関投資家による売買が中心になっているから、資金の流入⇒価格上昇というイメージが語られやすいんだと思う。
でもやっぱり、上がる理由がそれだけだと裁定で売られちゃうと思うよ。

